ベトナム → カンボジア → タイと旅して、そろそろ2週間。
毎日しっかり観光してたら、しっかり疲れてきました。
なので今回は、あえてバンコクを離れて、ちょうどいい田舎・アユタヤへ。
アユタヤに来るのは2度目。
前回は観光メインでしたが、今回は泊まって、のんびりするために来ました。
選んだのは、ちょっとだけいいホテル。
観光というより、“静かに回復するための滞在”って感じです。
誰に急かされるでもなく、予定を詰め込むわけでもなく。
ただ、ゆっくりして、ぼーっとして、涼しい部屋で呼吸して。
FIRE旅の後半戦、アユタヤでしっかり「なにもしない」をしてきました。
- ・ツアーでまわる、王道アユタヤ
- ・ツアーで巡った遺跡たち
- ・ちょっと寄り道 日本人村へ
- ・チェックイン ちょっと背伸びのごほうびホテル
- ・「今日は なにもしない」をちゃんと選ぶ
- ・まとめ:旅に必要なのは「空白」だったかもしれない
・ツアーでまわる、王道アユタヤ
アユタヤには日帰りツアーで向かいました。
朝にバンコクを出て、有名な遺跡をいくつかバスで巡るという定番のやつです。
今回は2022年にも来ています。
アユタヤ2回目ということで、ちょっとだけ比較モードで眺めていました。
前回は自転車でひとり、灼熱のなかを走り回るスタイル。
後半はほぼ脱水寸前で、遺跡どころじゃなかった記憶があります。
なので今回は、快適な車移動のツアーで体力温存。
…と思ったのもつかの間、外に出るとやっぱり暑い。
ガイドさんの解説も、暑さと湿気が思考をふやかして、全ては脳に届きませんでした。ごめんなさい。
とはいえ、印象に残る場面もありました。
遺跡の入口で、ツアー客のひとりが服装チェックに引っかかる事件が発生。
ノースリーブに短めのスカート
「あー、ギリアウトだろうなぁ」と思っていたら、やっぱりアウトでした。
係員に止められて、急遽向かいの土産物屋でストールを買って、即席で体を包むスタイルに変身。
無事に入れたものの、団体行動だとこういうとき妙に空気がざわつくので、気をつけたいところですね。
旅先で「服装NGです」と止められると、なかなか恥ずかしいし、何より時間がもったいない。
できれば最初から「それっぽい服」で行きましょう。男性も、短パン&ノースリーブで行くと普通に注意されます。
「リゾートファッション」じゃなく「ご挨拶モード」でお願いしますね。
・ツアーで巡った遺跡たち
アユタヤは遺跡だらけの街。今回のツアーでも いくつもの場所をテンポよくまわりました。
ワット・チャイワッタナラームの尖塔、黄金の涅槃像、木の根に埋まった仏頭、
ゾウの軍団まで……“非日常詰め合わせパック”みたいな内容です。
ちなみにここアユタヤは、1351年から400年以上続いたアユタヤ王朝の都だった場所。
交易も盛んで、かつては「東洋のヴェネツィア」と呼ばれていたとか。
バンコクの喧騒からちょっと離れて、そんな歴史に思いを馳せながら時間旅行してみるのも、案外悪くないです。
興味がある人は、事前にWikipediaあたりで軽く予習しておくと、旅の味が少し濃くなるかもしれません。
・ちょっと寄り道 日本人村へ
今回のツアーは、バンコク発の日帰り観光コース。
ひととおり遺跡を巡り、みんなでタイ料理のランチビュッフェを済ませたあとは、
そのままバスに乗ってバンコクへと戻る、という流れになっています。
……が、僕だけはここで途中離脱
アユタヤに宿を取っていたので、ランチ後はそのまま自由行動に切り替えました。
チェックインまで少し時間があったので、荷物をホテルに預けて日本人村(Ban Yipun)へ。
ここは、17世紀ごろに多くの日本人が暮らしていた場所で、
朱印船貿易や山田長政の活躍など、日本とタイの歴史的なつながりが紹介されています。
展示を眺めながらふと思ったんですが――
ここに住んでた人たち、完全に「タイ移住の大先輩」なんですよね。
日本より暑くて文化も違って、エアコンもWi-Fiもない時代に、
それでもこの地に住んでたって、もうそれ完全に“覚悟ガチ勢”
……いや、そんな生半可なノリでタイに渡ったわけじゃないですよね。
命がけの外交とか貿易とか、いろんな“背負うもの”があっての移住ですから。
FIRE後のタイ移住をのんきに夢見てる自分からすると、
ちょっと反省しつつ、でもなんとなく励まされるような場所でした。
・チェックイン ちょっと背伸びのごほうびホテル
ホテルはチャオプラヤー川沿いにある「SALA Ayutthaya」
前から気になっていたホテル。
今回の旅ではちょっとだけいい宿を選ぶことにしました。
観光の合間に泊まる宿というよりは「ここに泊まることが目的になるタイプ」のホテルです。
建物がもう素敵。
モダンだけど、遺跡の景観にも自然に馴染んでいる。
スタッフの対応も落ち着いていて、チェックインのときからなんとなく空気が違いました。具体的には、所作が落ち着いていてとてもスマート。無駄な動きが無い感じ。
慣れているけど丁寧、静かだけど安心感がある。そういう人たちが、さりげなく出迎えてくれます。
部屋に入ると、窓の向こうにはチャオプラヤー川がゆっくり流れていて、
その向こうに遺跡が飛び込んでくる。
刻一刻と変化していく空、流れる雲、横切る船――
ずっと眺めていられる。TVなんか要らない、素晴らしい部屋でした。
室内もミニマルながら機能的で、静か。
今回のFIRE旅のなかでも、いちばん眺めの良い部屋でした。
・「今日は なにもしない」をちゃんと選ぶ
夜はホテルのレストラン。夕暮れの時刻から刻々と変化する景色。
特別なコースとかではなく、静かに遺跡を眺めながらの晩ごはん。
チャオプラヤー川の向こう、ワット・プッタイサワンがライトアップされ、
水面にゆらゆら反射して、まるで絵画がゆっくり動いているみたいな夜景でした。
スマホもあまり触らず、食事の写真も数枚だけ撮って、
あとはひたすらぼんやりと光の揺れを見ていました。
ベトナム、カンボジアとまわってきた今回の旅。
毎日けっこうな活動量で動いていたので、
ここアユタヤではあえて時間を忘れて、ぼーっとすることにしました。
FIRE旅
自分を見つめ直すとか、自分と向き合うとか
そんなカッコいいことは特にしていません。
ただ、思いつくままに動いて、やりたいように過ごしただけ。
それでも不思議と満たされるし、
「何もしなかった日」が一番よく記憶に残っていたりします。
どこかに行くためじゃなく、
どこにも行かないためにここにいる
そんな感覚をくれたアユタヤの夜でした。
・まとめ:旅に必要なのは「空白」だったかもしれない
今回のFIRE旅は、ベトナム・カンボジア・タイと東南アジアをめぐってきました。
毎日いろんな景色を見て、いろんな刺激を受けて、そして最後にたどり着いたのがここアユタヤ。
かつての王朝の面影を残す街で、あえて何もしないという選択をしたのは、
この旅でいちばん「贅沢な時間」だったかもしれません。
FIRE生活において、時間はたっぷりあるけれど、
その時間を「どう過ごすか」って意外と難しいものです。
でも今回の旅では、なにかを得ようとか、意味を持たせようとしないことの気持ちよさを思い出せました。
予定を詰めない。評価もしない。
ただ、今の自分のままでいていいと思える場所に身を置く。
それがFIRE旅らしい旅の形なんだろうなと思います。
そんなわけで、アユタヤで過ごした時間は、
観光としては地味かもしれないけど、FIRE旅としてはとても豊かな一日になりました。
次回はバンコクへ戻ります。観光もせずに過ごした最後の一週間。
FIREについて、いろいろ考えました。
Enjoy FIRE!
次回の投稿もお楽しみに!
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