ホーチミンからフエへの国内線は、2時間遅れました。
空港のベンチでぼんやり待ちながら、前回のブログ記事を少し書いて過ごしました。
旅の時間が予定通りにいかないのも、ぶらり旅らしいなと思いました。
(詳細は前回の記事を見てね!)
さて、街が変わり、王朝で有名なフエに移動です。
古都や寺院など歴史的なものが好物な僕は、ちょっとワクワクしながら搭乗しました。
……が、飛行機の中はなかなかのカオス。
子どもたちはシートベルトもせずに騒ぎ回り、指定席なのに適当に座っている人もいて、なかなかでした。笑
フエの空港に到着した頃には、すっかり日が暮れていました。
ホテルに着いたのは19時過ぎ。
今回泊まったのは「TTC インペリアルホテル」という、やや格式のあるホテルです。
スタッフの方が胸に手をあてて挨拶してくれて、ちょっと感動しました。
部屋は広くて落ち着いた雰囲気。ロビーには高級感のある香りが漂っていて、いい気分になれます。
静かだと思っていたフエは、やっぱりベトナムでした。
ホーチミンほどではありませんが、バイクはしっかりピーピー鳴いています。
さてさて、今回のフエ旅はどんな感じになるのかな?
ティエンムー寺 川沿いに立つ静かな寺院へ
翌日は朝から、市内をぶらぶら歩いてみることにしました。
とはいえ、ティエンムー寺までは少し距離があるので、素直にGrabを使って移動します。
フエ市内はGrabがとても便利で、料金も安く、車もすぐに来てくれました。
ティエンムー寺(Thien Mu Pagoda)は、川沿いに立つフエの有名な寺院です。
少し曇った空と、涼しい風が流れる朝で、景色を眺めているだけでも気持ちが落ち着きます。
川を眺めながら歩いていると、自然と呼吸が深くなりました。
観光客はそこそこいましたが、広い敷地のおかげか、あまり混雑は感じませんでした。
鐘の音が響き、木陰に座る人の姿もあり、観光地というよりも「時間がゆっくり流れている場所」という印象です。
歩いているだけで、「なんとなくちょうどいい場所だな」と感じました。
階段を上って、塔の前まで行ってみます。
派手さはありませんが、建物の配置や草木の整い方、そして川との距離感がとても心地よいです。
写真を撮るより、ただ眺めている方が合っている場所でした。
気づけば10分以上、その場に立ち止まっていました。
もともとは予定になかったこのティエンムー寺の訪問ですが、
時間に縛られず、気の向くまま行動できるのは、なんとも贅沢な旅のかたちだと思いました。
ホテルのロビー階 大きな柱と高い天井が印象的
ティエンムー寺の正門で一枚撮っていただいた
ティエンムー寺の最奥 人がいなくてリラックスに最適(ただし暑い)
フエ王宮 世界遺産なのに、のんびり歩ける
ティエンムー寺のあと、午後からはフエ王宮(Imperial City)を訪れました。
かつての王朝の中心であり、今では世界遺産にも登録されている有名な観光スポットです。
正直に言うと「世界遺産=混雑してるもの」という先入観があったのですが、
敷地の広さのおかげか、思ったよりもゆったりと歩くことができました。
入口でチケットを購入し、中に入ると、まず目に入るのが立派な門構えと、その向こうに広がる広大な敷地。
建物は中国風の意匠もありつつ、どこかベトナムらしい素朴さも残っていて、見た目にも楽しめました。
ところどころ修復中の場所や崩れかけた部分もありましたが、逆にそれが「歴史が残っている感じ」を強めていて、
整いすぎた観光地とは違う“生きた遺構”のような雰囲気がありました。
近年は修復も進んでいるようで、全体的にはとても見やすくなっています。
案内表示や通路も整備されていて、観光として歩くには十分な快適さがあります。
それにしても……本当に広いです。
あまりの広大さに、一度の訪問ですべて見て回るのは無理だと思い、主要な部分をチョイスして回ることにしました。
周りの観光客はサクサク巡っているようでしたけど、僕はじっくり古都に思いを巡らせて、時間を忘れて見入ってしまいました。
フエ王宮入口 立派な門構え
フエ王宮内のひっそりポイント 広大で一日じゃ全部見れない
王宮料理コース 気分は王様、でも無職です
夜は、フエ名物の王宮料理コースを食べに行きました。
観光地に来たからには“それっぽいもの”をひとつは体験しておこう、という軽い気持ちです。
お店は「イータオガーデン(Y Thao Garden)」
少し奥まった場所にある、緑に囲まれた落ち着いた雰囲気のレストランで、
中庭も美しく、スタッフの対応も丁寧でした。
注文したのはデラックスメニュー
いかにも王様が食べていそうな、芸術的な盛り付けの料理が次々と運ばれてきます。
鳥の形をした春巻きや、繊細な前菜、スープや蒸し物など、見た目も味も上品で、どれも美味しくいただきました。
ただひとつだけ、ロロットの葉を使った料理は、個人的にはちょっと苦手でした。
香りが強くて、食感も独特。
強いて言えば、海外の人が“シソって草?”と感じるような、あの距離感に近かったです。
でも、それも含めて「異文化体験としての楽しさ」がありました。
全体としては、コースのボリュームもほどよく、お腹いっぱいになりすぎないのがむしろ良かったです。
FIRE旅らしく、コスパはそこまで気にせず「王様気分」を味わう夜も、たまにはいいなと思いました。
王様気分の王宮料理、53万でした!
桁が大きいけど、単位がドンなので日本円で3,000円くらいか。笑
なんか皿の上がお祭り騒ぎ
豚肉をロロットの葉で包んだやつ
素敵な雰囲気の店内
まとめ:僕の旅の基準
フエという街は、どこか“間”のある場所でした。
有名な観光地もあるし、王宮料理という観光客向けの体験もしましたが、
それ以上に印象に残ったのは、「予定に縛られず、時間をかけて感じることの豊かさ」でした。
朝にふと思い立って訪れた寺院、
午後にじっくりと歩いた王宮、
夜に味わった上品な料理。
どれも「効率よく回ること」より、「その時の自分の気分」を大事にして過ごした気がします。
FIREを達成してから、旅の基準が少しずつ変わってきました。
何を見たかより、どう過ごしたか。
どこへ行ったかより、どんなふうに感じたか。
フエの1日を終えて、そんな“自分なりの旅の基準”を改めて再確認できたように思います。
次回は、ホイアン編。今度はもう少し観光地らしいにぎわいの中を、
またマイペースに歩いてみようと思います。
それにしても、日中は35度超え。
歩いているだけでとろけてしまいそうな暑さです。
そんな中で飲んだベトナム名物・塩コーヒー、うめぇええええ!
毎日が充実しぎて更新が滞りがちですが、ぼちぼち行こう!が僕のモットー
僕の旅は続きます
Enjoy FIRE!
次回の投稿もお楽しみに!
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