
お金があったら幸せだと思いますか? お金がないと不幸だと思いますか?
僕は東南アジアを旅したとき、この問いについて考えさせられる出来事がありました。
そこでは、決して裕福には見えないけれど、心からの笑顔で生きている人たちにたくさん出会ったんです。
「この人たち、なんでこんなに楽しそうなんだろう?」
気づけば、そんなことを考えていました。お金の多さや肩書きでは測れない、本当の豊かさってあるんだなと実感した瞬間です。
一方で、FIREやセミリタイアできるほどの資産を持っていても、どこか余裕がなくて、心がカサついて見える人もいます。その違いって、一体なんなんでしょう?
答えのひとつは、普段何気なく使っている「言葉」にあるかもしれません。
今回は、「お金があっても心が貧しい人が使う4つの言葉」を紹介します。
もしあなたの口ぐせに当てはまっていたら、少しだけ意識してみてください。言葉を変えるだけで、心の豊かさに一歩近づけるかもしれませんよ。
1. 「常識でしょ」=自分のルールを他人に押し付けている
「常識でしょ」こんなふうに言われたことはありませんか?
この言葉、実は“みんながそうしてる”というより、“自分の基準”を相手に押し付けていることが多いんです。言った本人に悪気はなくても、聞いた側は「なんであなたのルールに従わないといけないの?」と、モヤっとするもの。
東南アジアを旅したとき、「常識」の幅広さに驚きました。特にタイでは、日本の感覚とは全く違うマナーがいくつもあります。例えば、食事の際には器を手で持ち上げてはいけないし、麺をズズッと音を立てて啜るのもNG。日本では当たり前でも、タイではマナー違反とされるんです。
さらに驚いたのは、子どもの頭を撫でてはいけないというルール。タイでは、頭は精霊が宿る神聖な場所と考えられているため、親しい間柄でも頭に触れるのは失礼にあたります。
ここで大切なのは、「文化」と「常識」は違うということ。文化はその土地に根付いた価値観や習慣。でも、「常識でしょ?」と口にするとき、実はそれが“自分の中だけのルール”だったりすることがあるんです。
心が豊かな人は、この“自分の常識”を押し付けず、「そういう考え方もあるんだな」と柔軟に受け止めます。
もし誰かに「常識でしょ」と言われたら、心の中でこうつぶやいてみてください。
「それ、あなたの中の常識じゃない?」
少し視点をずらすだけで、人との関わりがぐっとラクになりますよ。

2. 「普通はさ」=無意識のマウンティング
「普通はさ、こうするよね」こんなふうに言われた瞬間、ちょっとモヤっとしたことはありませんか?
この「普通はさ」という言葉、実は気づかないうちにマウンティングの意味を含んでいることがあります。つまり、「自分の考えが正しい」と、無意識に優位に立とうとしているんです。言った本人には悪気がないことが多いですが、聞いた側は「自分は普通じゃないのか」と感じてしまうことがあります。
でも、そもそも「普通」って誰が決めたんでしょうか? 住む場所、育った環境、経験が違えば、「普通」の基準なんていくらでも変わります。
例えば、関西ではエスカレーターの右側に立つのが“普通”ですが、東京では左側。僕は大阪生まれで、今は東京に住んでいるので、この違いには正直まだこんがらがることがあります。関西モードのままで東京駅に立って、「あ、また間違えた…」なんてこともしょっちゅう。笑
でも実は、世界的に見ると、右立ち・左空けが圧倒的多数派なんです。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ハンガリーなどのヨーロッパ諸国をはじめ、アメリカやアジアでも香港、台湾、中国、韓国などが右立ち文化。関東と関西だけでも「普通」が違うのに、世界規模で見れば、もう何が普通かなんてわからなくなりますよね。
◆「文化」「マナー」「常識」って何が違う?
- 文化:国や地域ごとに根付いた価値観や習慣。変えるのは難しい
- マナー:人との関わりで「心地よく過ごすためのルール」。場所や状況で変わる
- 常識:その社会で「これが当たり前」とされている考え方。環境で変化する
つまり、「文化」や「マナー」は社会全体で共有されているものだけど、「常識」や「普通」はもっと曖昧で、時代や場所、人によって変わるもの。特に「普通」は、意外と“自分だけのルール”だったりします。
心が豊かな人は、「普通」にこだわらず、相手の考え方や価値観を大事にします。「これが正解!」と決めつけず、「そういう考え方もあるよね」と受け入れる柔軟さを持っているんです。
もし誰かに「普通はさ」と言われたら、心の中でこうつぶやいてみてください。
「それ、あなたの“普通”でしょ?」
たったそれだけで、人との関わりがぐっとラクになりますよ。
3. 「別に…」=本心を隠す防御反応
「別に…」この一言、つい口にしたことはありませんか?
この言葉、実は自分を守るための“防御反応”として使われることが多いんです。本当は何か思うことがあるのに、それを伝えるのが怖かったり、面倒だったりするときに、「別に…」で感情をスルーしてしまう。いわば、自分の気持ちにフタをしてしまう言葉なんですよね。
このフタ、短期的には便利だけど、使い続けると心の中にモヤモヤが溜まっていきます。特に、素直になれないときや、人との距離を置きたいとき、この言葉がポロッと出やすい。
でも、無理に本音をさらけ出す必要はありません。ただ、「別に…」で自分の気持ちをなかったことにするのは、ちょっともったいない。自分の本音に気づくことが、心の余裕につながるからです。
もし「別に…」と言いそうになったら、心の中でそっと問いかけてみてください。
「本当は、どう感じてる?」
そして、自分の考えを押し付けることなく、ふわぁ〜っと遠ざけるのもアリ。ちょっとした意識の変化で、心に余裕が生まれていきますよ。

4. 「どうでもいい」=無関心は心を貧しくする
「どうでもいい」こんなふうに言われたこと、ありませんか?
この言葉、実は心の状態を映し出していることがあります。
「別に…」と同じように、「どうでもいい」も感情を切り離すときによく使われる言葉です。違いがあるとすれば、「別に…」は自分の気持ちをごまかしてフタをする感じ。一方、「どうでもいい」は最初から興味や関心をシャットアウトしてしまう言葉です。どちらも、心の豊かさを閉じてしまう点ではよく似ています。
そして最強のコンボがこちら――
「別に…どうでもいい」
この一言で、感情も思考も完全にシャットダウン。もう何も届きません。笑
でも、これって心を守るための“無意識の防御反応”でもあるんですよね。とはいえ、この言葉がクセになると、心の柔らかい部分までカチコチに固めてしまいます。
無関心って、一見クールに見えるけれど、実は心が少しずつ乾いていくサイン。何に対しても「どうでもいい」と感じると、日常の中にある小さな楽しみや喜びに気づけなくなってしまいます。
例えば、散歩中に咲いている花や、たまたま見上げた空の色、近所の猫の昼寝姿――そんな些細なことにも目を向けられるかどうかで、日常の満足度って意外と変わります。でも、「どうでもいい」が口ぐせになると、そうした小さな幸せに気づけなくなってしまいます。
もちろん、何でもかんでも全力で向き合う必要はありません。けれど、ほんの少しでも興味や好奇心を持つことは、心を豊かにする大事なエッセンスです。
もし「どうでもいい」と言われたら、こんなふうに心の中で返してみてください。
「いやいや、全部どうでもよくはないでしょ?」
小さな興味の種を見つけられたら、心の豊かさは自然と育っていきますよ。

5. 他にも言わないようにしてる言葉達
今回紹介した4つの言葉以外にも、できるだけ口にしないようにしている言葉があります。これらも、無意識のうちに心の余裕を削ってしまう“落とし穴”みたいなものです。
「クソ〇〇」
最近よく耳にするこの言葉。流行り言葉なのかもしれないけど、僕は使いません。
「クソうまい!」「クソ可愛い!」など、勢いで使われがちですが、どれだけポジティブな意味で使っても、言葉の響き自体はネガティブ寄り。無意識に荒い言葉遣いがクセになると、心のトーンもじわじわと荒れていく気がします。
別の表現でも十分伝わるなら、わざわざ強い言葉を選ばなくてもいい。そう思って、あえて距離を置くようにしています。
「面倒くさい」
これはもう最強クラスのやる気ブレイカー。ちょっとしたことでも「面倒くさい」と言った瞬間、行動のハードルが一気に上がります。気づいたら、やる気がゼロに…。
でも実は、「面倒くさい」の奥には、「失敗したくない」「完璧にやらなきゃ」といったプレッシャーが潜んでいることがあります。だからこそ、「面倒くさいな」と感じたら、「ハードル下げて、軽くやってみようかな?」くらいの気持ちに切り替えるだけで、意外とすんなり動けたりします。
「意味がない」
何かに対して「意味がない」と決めつけた瞬間、そこで思考がストップします。でも、実は“意味がないこと”の中に、意外な発見や楽しさが隠れていることも多いんです。
暇つぶしの散歩が、最高のアイデアを生むことだってあるし、なんとなく始めた趣味が、人生の転機につながることもある。だから、「意味がない」と片づけずに、「これ、どんな意味があるかな?」とほんの少し好奇心を持ってみるだけで、日常の見え方が変わってきます。
「嫌い」
強い拒絶を示すこの言葉は、自分の心にも意外とダメージを与えます。「嫌い」と口にすると、その物事や人に対する固定観念が強まり、心が閉じてしまうことも。
代わりに「ちょっと苦手かも」と言い換えるだけで、自分の中に余白が生まれます。この余白があることで、嫌いだったものが「まぁ、悪くないかも?」に変わることも。完全否定せず、少し距離を置くくらいがちょうどいいんです。

まとめ:言葉を変えれば、心が豊かになる
お金があっても、社会的な成功を手にしても、心が満たされない人は意外と多いもの。逆に、特別なものを持っていなくても、日々を楽しみ、心に余裕を感じている人もいます。
その違いは、ほんの小さな「考え方」や「言葉遣い」に現れることがあります。
今回紹介した、幸せな人が使わない言葉たち。
・「常識でしょ」
・「普通はさ」
・「別に…」
・「どうでもいい」
・「クソ〇〇」「面倒くさい」「意味がない」「嫌い」
セミリタイアできるくらいお金があっても、こうした言葉を日常的に使う人を見ると、どこか心が貧しく感じてしまうことがあります。結局のところ、豊かさってお金だけじゃないんだなと感じる瞬間です。
でも、そんな人に「その言い方、よくないよ」なんて直接言うことはありません。たぶん、反発されるだけでしょうし、そもそも他人を変えることなんてできませんから。だからこそ、自分自身がどうあるかを意識したい。言葉は、自分の心の状態を映す鏡みたいなものです。
もちろん、完璧を目指す必要はありません。誰だってつい言ってしまうことはあるし、そんな自分に気づければそれでOK。むしろ、「あ、また言っちゃったな」と笑い飛ばせるくらいの余裕が大事なんです。
人生なんて、意外となんとかなるもの。言葉を少し変えるだけで、見える景色もきっと変わってくるはずです。
さて、あなたは今日、どんな言葉を選びますか?
どうせなら、ちょっとだけ心が豊かになれる言葉を使ってみませんか?
そうそう、僕がカレーを食べているときに
「クソうまい!」ってだけは絶対に言わないでね!💩🍛
Enjoy FIRE!
次回の投稿もお楽しみに!
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